ひぐらしのなく頃に奉 Switch(PS4)版レビュー(ネタバレ無し)

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2018年7月26日Switchで発売されたホラー・サスペンスサウンドノベルの「ひぐらしのなく頃に奉」を一通りプレイしその感想を少し書いてみたいと思いました。PS4版発売も目前ということでひぐらしのことが気になっている人はぜひ読んでみてください。ネタバレはありません。

※PS4版は2019年1月24日発売。内容はSwitch版と同じ

怖いけどとても興味深いストーリーのサウンドノベル

サウンドノベルジャンルは好きなのでこれまで様々なサウンドノベルゲームをプレイしてきましたが、なぜかそのほとんどがホラー系でした。弟切草、忌火起草、カオスチャイルド、かまいたちの夜などなど・・・。読者をハラハラさせストーリーに没入してもらうには打って付けのジャンルだからでしょうか。怖くても、いや怖いからこそぜひ見てみたい、見てしまうといった人間の心理を利用した手法なのかな。

「ひぐらしのなく頃に」も同じで、最初に強制的に読まされる「鬼隠し編」は恐怖で強烈な印象が残りました。とても怖かったです。しかし同時にこれからの展開がとても気になる幕開け編でもありました。

今思い出してもゾッとするシーン。なかなかの迫力・・・!

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ゲームの構成

ひぐらしのなく頃には実はかなり歴史のあるゲームで2002年PCゲームで発売され有名になり、その後は様々なプラットフォームに移植されるようになりました。

詳しくはWikiに詳細に書いてあるのでここでは割愛しますが、ゲームの基本的な構成としては舞台となる雛見沢村をめぐる様々な事件を並べる問題提起の「出題編4本」とそれらの問題に対し謎解きをしながら解決していく「回答編4本」に分けられています。

ただ、元々はこの8本で完結するのですが、発売されてから16年もの間に追加シナリオがいくつも生まれ、今回レビュー中のSwitch版では計23本のシナリオになっています。(汗)

もちろん出題編と回答編の8本がメインであって、その他のシナリオは本編で説明が足りなかった部分に対して理解を深めるためのものだったり、ちょっとした息抜きの外伝だったりします。

しかし個人的にはメインの8本だけでは謎々なところが多すぎるのでその他のシナリオも全部読んだほうが絶対にいいと思いました。というか、実際に今回のSwitch版ではこれらのすべてのシナリオを強制的に全部読ませる仕組みをとっているので結局全部読むことになります。なのでいくつか分岐以外には普通に読み進めていくことで次のシナリオが解放され、そのまま順番通りに読んでいけばOKです。

プロローグからシナリオを順番に読んでいけばいずれ???で表示されていたシナリオも解放される。

出題編

出題編では次から次へと様々な問題と謎が降りかかり、その膨大な謎と恐怖で読者を混乱させます。Switch版で使われているイラストは昔のものに比べればだいぶソフトになったとのことですが、それでも怖い怖いBGMと合わさって常にビクビクとしながら読み進めていきます。

わけもわからないまま、しんどい状況がずっと続きますので人によっては心が折れて途中でゲームをやめてしまう人もいるそうです。実際自分も何度か心が折れそうになったことがありましたが、それ以上に理不尽極まりない状況への怒りと真相を知りたいという強い意志(笑)がこみ上げてきてなんとか最後まで頑張れました。

ちなみにSwitch版で出題編っていうと、

・「輿宮警察署事件調書」: 6シナリオ
・「警視庁公安部第七室捜査ファイル」:4シナリオ

というような構成かなと思います。

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解決編

解決編ではこれまで頭の中で???になっていた謎とモヤモヤが徐々に晴れるようになり、見え隠れしていた真実・真相が明かされ、エンディングを迎えます。

主人公たちは出題編ではひたすらやられっぱなしでしたが、解決編では壮絶な反撃を繰り広げます。しかし最後まで油断は禁物。なかなか最後の最後まで安心できない緊張感ある展開が待っています。まあ、ここは読んでからのお楽しみなのでこれ以上は割愛します。

ちなみにSwitch版で解決編っていうと、

・「警察庁広報室管理資料」: 4シナリオ
・「カケラの世界」:7シナリオ

というような構成かなと思います。

その他の「奉」に属するシナリオはおまけ的な感じかな。

全体的な感想

良かったと思う所

・一体何が起きているのか、主人公たちはなぜこんな目にあわなければいけないのか、何から何まで謎だらけだけど、その謎はとても興味深いものでなんとしても真相を暴きたいと強く願う気持ちがゲームの終盤まで維持できる点

・登場人物それぞれの背景からそれぞれの思惑まで丁寧かつ詳細に描写されていて終盤の展開においてしっかり関係していること

↑個人的にはとてもいいと思ったカケラ紡ぎシステム。それぞれのシナリオで言及されるもその背景や原因まで説明しきれていない部分をここで補ってくれる。

・出題編でこれまでどう足掻いても絶望しかない理不尽な状況下で起きる惨たらしい事件と理解に苦しむ謎に苦しめられ疲弊しきっていた主人公たちが覚醒して力を盛り返し、敵に立ち向かって盛大に戦う姿は、絶大な痛快感とカタルシスを味わせてくれる。

・全然思ってもみない展開と斬新な発想で「まさか~~が~~だったとは・・・ありえない」が多くて楽しい。

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嫌だなと思った所

・怖すぎる。あくまでも個人差があるのでこれくらいなんとも思わない人もいればむしろ喜ぶ人もいるだろうけど自分にとってはかなり怖かった。怖いのは出題編のうちはずっと続く。

↑こんな目になってしまったらもうアウト。理由はプレイしてみればわかる。しかしその原因はゲームの中盤以降じゃないとわからない。普通の目で普通に話していたが、いきなり雰囲気がガラッと変わり、強烈な眼光を放つ目で睨みつけられるとゾッとする

・あまりにもしんどい状況が続きすぎて心折れそうになったりする。それぞれのシナリオの序盤はそうでもないが、中盤以降になるといきなり鬼のような鬼気迫る展開が繰り広げられ、シナリオのENDまでずっと続き、END自体もとても凄惨だったりして、無念でならない場合も多い。なのでシナリオによってはとても後味悪い不愉快なものもあった。作者もこのことをわかっていて、一部のシナリオにはエンディング後にお疲れ様会みたいなものを作って心が折れているユーザーを慰めようとする。(笑)

・「仲間」「信じる力」「絆」を強調しすぎてうんざりするほどウザい。個人的にはこういうくさいテーマはあまり好きではないため苦手だった。(逆にワンピースのような仲間重視の作品が好きな人にはひぐらしはピッタリかもしれない)

・テキスト量が本当に半端なくてすべてのシナリオを読了するのが大変。テキスト量10M以上、ボイス数約12万ワードというとんでもないボリューム。これもまた人によっては嬉しいポイントかもしれないが個人的には結構大変だった。さすがに16年間溜まったテキスト量は伊達じゃなかった。

・本格的な展開を見せてくれるのは大体シナリオの後半になるので序盤は退屈

自分なりに感じた長所と短所を書いてみましたが、一見短所の方が多いように見えるかもしれませんが、人によってはむしろ長所になるような要素がたくさんあります。また、長所とか短所とかややこしいことは置いといてまずはっきり言えることはとにかく面白い!ということです。

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最後に

ひぐらしのなく頃にはサウンドノベル界ではかなり有名な作品で、名前は聞いていましたが、実際にプレイするようになったのはつい最近でした。知人にひぐらしの大ファンがいて、あまりにもしつこく勧めるのでプレイしてみたのですが、今ではやってよかったと思います。

また、ゲームだけでなく、様々な形で製作されていて、アニメも漫画も映画も小説もありました。これらもひとつずつ試しているのですが、どれもよかったです。

アニメはわかりやすくテンポよくひぐらしのストーリーを楽しめる感じでしたし、とくに漫画は描写がグロくて怖かったです。

こんな壮絶はストーリーを書いた原作者は一体何者なのかと思い、竜騎士07さんのインタビューやドキュメンタリー番組なども観ましたが、とても優しい普通のおじさんだったので親近感がわきました。(笑)しかも家族ぐるみで一緒にゲームを作ったというので驚きました。例えば弟はスクリプトのスキルを習得してプログラミングをし、ご両親にはゲーム内に登場する様々な事柄の根拠となる科学的資料や研究結果などを調べてもらうなど協力体制がしっかりしててチームワーク抜群の小規模のゲーム会社のような印象すら受けました。メンバーが全員家族なのでその団結力は言うまでもなかったでしょうね。

最後になりましたが、「ひぐらしのなく頃に」というゲームはとても面白くてよくできている小説です。ホラー・サスペンスが好きで友情、仲間、絆、運命、宿命、奇跡というキーワードが好きな人にはオススメします。絶対にやったことがいいと断言できます。100時間以上遊べます。

ぜひぜひやってみてください!

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