5回も転職してみてわかったこと

1.ビックバナーPC
リンク広告スクエア上部

サラリーマンである限り、誰もが一度は考えたことがあるはずの「転職」。私はこれまで5回転職をしましたが、転職をしてみて感じたこと、分かったことについて話してみたいと思います。

転職の理由

転職の理由は人それぞれですが、私の場合は以下のような理由からでした。

1.適性、能力とマッチしない仕事
2.会社の業績悪化による、会社都合による退職
3.刺激なし、成長なしの停滞感から脱却したい

その他、人間関係、会社への不満などもある程度は関係しますが、私の場合は上記3つが主な理由でした。みなさんはどのような理由で転職を考えていますか?しましたか?

それでは私が実際に転職したときのことを時間順に書いてみたいと思います。

初めての職場

社会人として最初のスタートはプログラマーからでした。主に金融系システム開発現場に派遣され、プログラミングをする仕事だったのですが、まだ新入社員だった自分にとっては研修も無い状態で最初から現場に投下され、一人前のプログラミングをしなければならない状況はとても大変でした。現場は様々な会社から派遣されてきた人たちで構成されていたので先輩がいるわけでもなく、困ったことがあっても相談できる人もいませんでした。

とりあえずは3年っていうので夜遅くまで残業したり、勉強したりで必死にやってみるも力不足でした。月に2日くらいしか休めず毎日のように土日返上で現場に行って仕事をしたため残業時間があまりにも多く、このままだとまずいという理由で残業時間を修正させられることもありました。

プログラミングに興味があったからなんとなく始めた仕事でしたが、現実は思った以上に過酷でした。中途半端な覚悟と生半可な実力では厳しい業界だなと実感しました。自分の実力の無さ知り、それを克服するための情熱があまりないことに気づいた瞬間、転職を決めました。入社して2年で退社となりました。そして次の仕事は子供からずっと好きだったゲーム業界に入ろうと思いました。

2つ目の職場

当然ながらゲーム業界は初めてだったので就職活動は簡単ではなかったのですが、私を拾ってくれた会社がありました。オンラインゲーム会社だったのですが、まだ日本ではオンラインゲーム黎明期だったこともあり、世間にはそんなに知られていない状況でした。しかし、少数ではあるけれどハマっている人は一定数いて、当時運営していたゲームのお客さんの中には1,000万円以上課金をする人もいるなど、コアなファンもいました。

入社してからはゲームの運営について様々なことを学びながら、業務に没頭していました。同時に会社では稼ぎ頭のゲームから得た収益をもとに新規タイトルの開発も行い、いよいよオープンβテストに入ったわけですが、ゲームに致命的な不具合が見つかり、その後何度も修正・修復を試みるも結局ダメになり、莫大なお金を投資して進めていたプロジェクトが廃止となってしまいました。会社は莫大な損失で体力を失い、立て直すことはできず、そのまま解散となりました。入社してから2年のことでした。

3つ目の職場

途方にくれていた私に元上司の方が声をかけてくれて次の職場に転職することになりました。同じゲーム業界の会社でした。会社の規模も大きく、サービス中のゲームタイトルも多かったため、ゲーム作りや運営に関して様々なことを学ぶことができました。会社は安定していて、仕事も順調、収入も安定していて、何不自由なく4年半を過ごしていました。

しかし悩みがありました。仕事をしながらも心の片隅には「本当にこのままでいいのか?」という自分への問いかけがありました。仕事も順調でしたし、収入も安定していて、ある意味とても恵まれた環境だったかもしれませんが、仕事と環境に慣れすぎていたせいか、だんだんとつまらないと感じるようになりました。大きな組織の中の一員として与えられている仕事をこなしているだけで、新しいことへのチャレンジや成長できる要素はあまりなく、本当にこのままずっと会社員として生きていくのかなと思うと嫌気がさしてきて、何か違うことをやってみようと思い、退職することになりました。入社してから4年半のことでした。

4つ目の職場

私は語学に自信があったので次の仕事は翻訳をやってみようと決めました。新しく入社した会社は海外のゲームを日本でサービスするというパブリッシングをメインとする会社で、ゲームをローンチするためには大量の翻訳が必要が必要となり、社内に翻訳チームを作り、ローンチからその後の運営まですべてのローカライズを担当させていました。

翻訳を専門にする仕事は初めてだったのでとても斬新で面白かったです。今までのプロジェクトマネジメントのような面倒くさいことは一切なく、翻訳だけ集中できる環境は本当に良かったと思います。ただ、一日中何も喋らずにモニターを見つめながらキーボードを叩いているのも想像以上に大変でした。

そんなある日、いきなり社長、人事部長に呼ばれて話を聞くと、「現在進めているプロジェクトが親会社のほうで最終的な許可が下りなかったため、急遽廃止となったので大変申し訳ないが会社を辞めてもらえないか」とのことでした。そもそも承認も下りていないプロジェクトをおそらく大丈夫だろうと予想し勝手に進めていたというとんでもない状態だったのです。こんなこともあるんだなと初めて知ったのと、いきなりのクビ(正確には退職勧奨)だったので、しばらくは途方にくれていました。入社して3ヶ月のことでした。

[ad#in-article]

5つ目の職場

途方にくれているばかりでは何も始まらないのでとりあえず次の仕事を探し始め、同じゲーム業界の会社に入社し、引き続き語学を活かしながら契約まわりのアライアンス業務もすることになりました。前職であまりにも急な退職だったため、金銭的な問題もあり、ゆっくりと余裕を持って仕事を探すことなんてできなかったので、とにかく急いで給料の条件だけ見て入社してしまったのですが、これがまさに生き地獄でした。

超が付くほどのブラック会社で最悪な仕事環境でも必死に頑張りましたが、無理をしてしまい、ここで「逆流性食道炎と軽度の不安神経症」になってしまいました。結局この会社も事業は上手くいかず、解散となり、入社してから1年ほどで退職となりました。

6つ目の職場

立て続けに会社都合で退職させられて、また途方に暮れていました。
なんか上手くいかないな〜と思いながらも、段々と本当に自分がやりたいことは何かをより強く意識するようになりました。しかし、次の仕事こそ、本当にやりたいことをやろうと思っても、具体的に何がしたいのかがいくら考えてみてもよくわからず、ぼやけて見えるだけでした。なんとなくはわかってても具体的にどこから手をつければいいか、何から始めればいいかがわかりませんでした。そして5番目の職場も会社都合で辞めざるをえなかったので、ゆっくり考えていられる経済的余裕もなく、結局今までの仕事と似たような仕事を探し始めました。

気づいたら年齢も30代半ばになっていて、自分の意思と関係なく転職回数が増えてしまっていたので、転職活動は今まで以上に難航しました。面接の手応えがあってもなぜかうまく行きません。このとき初めて気づきました。あ…もう若くないんだなと。

その後約6ヶ月間の就活を終えて、なんとか今までの経歴を認めてくれる会社に出会い、今は普通に仕事をしています。

※その後、2017年12月をもって自主退職しました!

今この瞬間にも会社員を続けるか、会社を辞めるか悩んでいる人はたくさんいると思います。しかし考えているだけでほとんどの人は実行できず、今日...
最近気づいたことの中に、「すべての答えは自分の中にある」というものがあります。人生において正解なんてないので迷いがちですが、自分自身...

5回も転職してみてわかったこと

十数年間、5回の転職をやってみた結果、いくつかわかったことがあります。当たり前のことかもしれませんが、頭でわかっているつもりでいることと実際に経験してみてわかることは全然違います。

・転職は簡単ではない
・そこに職種や年齢、そしてプライドの要素が加わると更に複雑化し、難しくなっていく
・さらに経済状況(貯金など)による焦りまで加わるとカオスになりがち
・思い通りにならないことが多く、全く予想もしなかった会社からオファーがあったり、ご縁があったりする
・転職は急いでやるものではない
・転職回数は気にする会社もあれば気にしない会社も多い

・自分は何を求めているかよく考えること
・その求めていることが分かれば、好きと得意を活かせる仕事が何なのか把握する
・入社を決める前にその会社について最後にもう一度よく調べること

・20代の求職者に会社側が求めるのは「頭が柔らかく、言う通りにやってくれそうな人」
・30代の求職者に会社側が求めるのは「スキルはもちろんのこと、豊富な経験であらゆるトラブルに適切に対応できる能力、そして人のマネジメントができる人

・世の中は広い
・世の中には色々な人がいる
・世の中は自分の思い通りにならないことがほとんど
・自分にとって当たり前はほとんどの場合、他人にとって当たり前ではない
・思ったより自分よりすごい人が多い
・思ったより自分より給料が多い、または少ない人が多い

・転職市場において自分はひとつの商品である
・いくら人間であっても商品である以上、徹底的に商品価値によって取引される
・求職側の提供できる能力と求人側の求めている能力が出会うタイミングがとても重要
・会社はそれぞれの事情がある

・受かってうぬぼれる必要もなければ、落ちて落ち込む必要もない
・落ちることでもう一度自分について、自分の価値について見直すことようになる
・お祈りメールは割と本当にお祈りしてくれていると信じること
・祈りゲージが溜まっていけばやがて合格がやってくる

・仕事自体はどこ行ってもそんなに変わらない
・どんなにすごい会社でも、すごい人でもやってる仕事はそんなに特別なことではない
・自分の考えと会社の考えが合わないのは当たり前
・会社は設立者のやりたいことを実現させるために集められた集団である
・サラリーマンでいるうちは会社の言いなりになるしかない
・自分の貴重な時間を会社に捧げて、その対価としてお金をもらう
・幅広く仕事を経験している人は重宝する
・会社都合で退職させられると色々学べる、成長できる
・なんだかんだ言っても結局サラリーマンでいるうちはお金が一番大事
・お金よりも大事な、成したいことがあり、それを実現していくためには起業が最善の選択

私は転職のことを考えると頭に浮かんできたのは上記のようなものでした。転職をやってみて、辛いことも嬉しいこともたくさんありました。病気になったこともありました。世の中は自分が思っていたのとかなり違っていて、予想すらできないことがたくさん起きて対応に迫られることも多々ありました。そして、世の中の自分の価値について、自分の位置について再確認することができました。そうやって少しずつ自分について理解していくような気がします。

転職をすることで得られることはこのほかにも山ほどありますが、転職は絶対にやってみたほうがいいです。同じ会社にずっといると安定は手に入るかもしれませんが、結局は井の中の蛙になり、大海を知らずに終わります。

幸せの基準というのは人それぞれ違うと思いますが、幸せになるためにはまず自分のことをよく理解する必要があると思います。自分を知るために自分を商品化し、世の中に果敢に放り投げ、世の中のたくさんの人と競ってみるのもひとつの良い方法だと思います。

いかがでしたでしょうか。転職を考えている方、転職中の方、転職後も悩んでいる方々に少しでもお役に立てれば嬉しいです。

リンク広告スクエア下部
2.レクタングル大①PC
2.レクタングル大①PC

フォローする